お役立ちエッセイESSAY
ガラスが割れるメカニズム
だいぶ前に、自宅のダイニングテーブルのトップとして、ずいぶん薄いガラスを実験的に使っていたことがあります。
もう引っ越ししてしまって写真もないのが残念ですが、160cm×70cmの木製テーブルを全面カバーする、3mm厚の強化ガラスではない普通のフロートガラスを載せていました。
ガラスシミュレーターで推奨されている厚さが5mmの強化ガラスであることからも、とても薄いものであったのがわかりますね。
お鍋やドンブリ鉢を置くときにはヒヤヒヤしましたし、妻にはたびたび文句を言われましたが、10年ぐらい割れることなく使用できました。
全面で支えるなら、薄いガラスでも意外と大丈夫だったりします。
ガラスが割れる主な理由
ガラスの割れ方には大きく分けて2種類あります。
1つ目はたわみを伴って割れる場合です。
何らかの力がガラスに加わったことでガラスが曲がり、ついにそのたわみに耐えられなくなって割れてしまう割れ方です。
力を受けた面の反対側から割けるようにして割れていきます。
もう1つはたわまずに割れる場合です。
小さな面積に強い力が瞬間的に加わった場合に、このタイプの割れ方をします。
たとえば硬く平らな物の上に敷かれたガラス板をハンマーで強くたたきつける事を想像してください。
図のように、ガラスの上面に受けた衝撃でガラスの上面から割けて破損します。
薄くても割れなかったワケ
まとめると、ガラスの割れ方は「下から割けはじめる」か「上から割けはじめる」かの違いとなります。
しかし、よほどの衝撃がない限り上から割けるような衝撃は起こりにくく、ほとんどがたわみが起こった後に下から割けはじめるパターンだと思います。
つまり、一番お伝えしたいことは、しっかりした台の上にガラスを敷くなら、たとえ大きな力がかかってもたわまないので割れないということです。
日々あまり気持ちのいいものではありませんが、一点衝撃さえ起こらなければ割れないことは証明済みです。
ただしあまり薄いガラスを使うとガラスだけを持ち上げるときにたわんで割れる危険はありますし、あまりギリギリでは毎日がストレスですよ。